Javaの資格の中で代表される「Oracle認定Javaプログラマ」は、「Bronze」、「Silver」、「Gold」の3段階にレベルが分けられています。その中で先日受験した「Bronze」について、本記事では難易度や学習のコツなどを解説してきたいと思います。
JavaBronzeとは?
Oracle社は、世界最大級のデータベース製品メーカーとして知られていますが、その中で提供しているJava資格は、Javaの基本的な知識や技術を証明する資格です。特に「Java Bronze」は初学者向けの資格として位置づけられ、これからプログラミングを学ぶ人に適した内容となっています。
【2024年12月版】Java SE Bronzeは未経験でも取得可能?
初学者の方にとってここが気になるポイントなのではないでしょうか?「Java Bronze」が初学者向けとはいえ合格できるか不安な方はいると思います。結論、合格できます。私も未経験でしたが、合格することができました。この後に勉強方法や学習時間など私が実践してきた内容を紹介していきます。
勉強教材
使用した教材は、通称「黒本」と呼ばれる『徹底攻略Java SE Bronze問題集[1Z0-818]対応』です。この問題集は章ごとに問題が分かれており、各章には丁寧な解説が付いているため、体系的に学びやすい構成となっています。また、最終章には模擬試験形式の問題が収録されており、実際の試験を意識した学習ができる点が大きな魅力です。
本書では、Javaの基礎からオブジェクト指向の概念まで、段階的に学べる内容が構成されています。例えば、プログラムの基本的な流れやデータの宣言と使用方法、演算子やループ文の扱い方、そしてクラスやオブジェクトの使い方などを学びました。また、継承やポリモーフィズムといったオブジェクト指向の重要な概念についても、実践的な問題を通じて理解を深めることができました。さらに、最後の章には模擬問題が収録されており、本番さながらの練習が可能です。
勉強方法
私は、練習問題を5回程度繰り返し解きました。そして模擬試験は3回程度繰り返して演習しました。
問題を解く中で、自分の理解が不足している部分を洗い出し、解説を見ながらその都度理解を深めることを意識しました。この「解いて、間違えた箇所を学び直す」という反復を重ねることで、試験範囲を効率よく網羅することができました。
勉強時間
平日は仕事で勉強する時間をなかなか確保できなかったため、基本的に土日を活用して学習を進めました。土曜日と日曜日、それぞれ6時間ずつ学習し、このペースを約2か月間継続しました。
Java Bronze試験概要
- 試験名: Java SE Bronze (Available only in Japan)
- 試験番号: 1Z0-818-JPN
- 出題数: 60問
- 出題形式: 選択形式
- 試験時間: 65分
- 合格ライン: 60%
- 受験費用: 14,725円(税抜)(2024年12月時点)
- 試験場所: テストセンターもしくは自宅受験
オンライン受験も可能で、私は自宅受験で行いました。
受験してみて
- 試験時間がギリギリだったこと
Java Bronze試験は、60問の出題に対して試験時間が65分と、1問あたり1分で解答するペースが求められます。私の場合、10分弱余る結果となりましたが、それでも見直しの時間は十分とは言えない印象でした。
この点を踏まえた対策として、模擬試験を繰り返し解くことで時間配分に慣れることが最も効果的だと感じました。試験形式に慣れることで、実際の試験でも焦らず対応できるようになります。
- 教材選びの重要性
この教材を繰り返し解くことで、試験範囲を体系的に理解でき、自信を持って本番に臨むことができました。もし教材選びに迷っている方には、通称「黒本」と呼ばれる『徹底攻略Java SE Bronze問題集[1Z0-818]対応』をおすすめします。
覚えるのに難しかった箇所
- オーバーロードとオーバーライドの違い
オーバーライドは、親クラスのメソッドを、子クラスで再定義することを指しています。同じシグネチャ(メソッド名、引数の型と数、戻り値の型)を持つ必要があります。
class Parent {
void display() {
System.out.println("Parent class method");
}
}
class Child extends Parent {
void display() {
System.out.println("Child class method");
}
}
public class Main {
public static void main(String[] args) {
Parent obj = new Child();
obj.display(); // 出力: Child class method
}
}
オーバーロードは、同じクラス内で、同じ名前のメソッドを、引数の数や型を変えて複数定義することを指します。引数の数、型、または順序が異なる必要があります。また、戻り値が異なるだけではオーバーロードとは判定されません。
class Calculator {
// 引数が1つのメソッド
int add(int a) {
return a + 10;
}
// 引数が2つのメソッド
int add(int a, int b) {
return a + b;
}
// 引数が異なる型のメソッド
double add(double a, double b) {
return a + b;
}
}
public class Main {
public static void main(String[] args) {
Calculator calc = new Calculator();
System.out.println(calc.add(5)); // 出力: 15
System.out.println(calc.add(5, 10)); // 出力: 15
System.out.println(calc.add(5.5, 4.5)); // 出力: 10.0
}
}
- if文の処理
if文では、中括弧 {}
を省略して記述することが可能です。ただし、中括弧を省略した場合、条件に従って実行されるのは次の1行のみです。同じ記述であっても、中括弧の有無によって処理内容が変わる点に注意が必要です。
if (x > 0)
System.out.println("x is positive");
System.out.println("This is always printed!"); // 条件に関係なく実行される
- 基本データ型の範囲
int型やshort型といった基本データ型には、それぞれ扱える数値の範囲が決まっています。これまでは桁数の多い型をおおよその範囲で覚えていましたが、byte型やshort型などの範囲が狭い型については、正確に覚えておかないと範囲を超えているかどうかを判断する際に苦労することがありました。
まとめ
今回は、Java SE Bronzeについて解説しました。この資格は、Javaを学び始めたばかりの初学者にとって、一つの明確な目標となります。Bronzeの学習を通じてJavaの基礎をしっかり身につけることで、次のステージへと進む足がかりになるでしょう。
これからJavaを学びたい方や資格取得を目指している方は、ぜひ挑戦してみてください!私自身もさらなるスキルアップを目指して、次はSilverに挑戦していきたいと思います。